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むつ歩こう会 令和7年10月3日(金)

今日は、むつ歩こう会の定例活動日でした。

むつ歩こう会は原則として毎週金曜日午後2時、むつ市真砂町の「しもきた克雪ドーム」でウォーキングを楽しんでいます。皆さんもお気軽にご参加ください。一緒に歩きましょう。


速く歩ける人は長生き?〜体の仕組みと無理なく実践するコツ〜

最近、「歩くスピードが速い人ほど、健康で長生きする」という研究結果を目にされた方も多いのではないでしょうか。これは単なる体力自慢ではなく、実は私たちの全身の健康状態を映し出す、非常に重要なバロメーターなのです。

今日は、なぜ速く歩けることが健康長寿につながるのか、その体の仕組みを深掘りしつつ、私たち高齢者が無理なくスピードアップを目指すためのポイントをお話しします。

なぜ歩行速度は「寿命のバロメーター」なのか

歩く速度は、全身の機能が総合的に働いているかを示す指標です。速く、安定して歩けるということは、単に足の筋肉が強いだけではありません。

1. 「第二の心臓」の働き

速く歩く、つまり早歩きをすると、足の筋肉(特にふくらはぎの下腿三頭筋や太ももの大腿四頭筋)が強く収縮・伸長します。この筋肉の動きが、下半身の血液を心臓に戻す「筋ポンプ作用」を活発化させます。この血流促進は、心臓の負担を減らすだけでなく、全身に酸素や栄養を効率よく供給し、結果的に心肺機能全体を若く保つことにつながります。

2. 全身の「協調性」を示す

速く安定して歩くためには、次の要素が同時に必要です。

  • 体幹の安定: 腹筋や背筋がしっかり働き、体が左右にブレるのを防ぐ。
  • バランス能力: 片足立ちになる瞬間も、転ばないようバランスを取る。
  • 神経伝達: 脳から筋肉への指令が素早く正確に伝わる。

つまり、速歩きができる人は、筋肉、骨、神経、脳といった全身のシステムがスムーズに連携している証拠なのです。

速歩きがもたらす素晴らしい効果

速く歩くことには、私たちの健康長寿に直結するメリットがたくさんあります。

効果内容
心肺機能の向上有酸素運動として心臓と肺が鍛えられ、持久力が向上し、生活習慣病のリスクを低減します。
筋力・骨密度の維持いつもより大股で速く歩くことで、特に大腿四頭筋(太もも前)や大殿筋(お尻)が鍛えられ、ロコモティブシンドロームや骨粗しょう症の予防に役立ちます。
認知機能の維持・改善速歩きによる血流増加は脳の神経細胞の働きを活性化させ、記憶力や集中力の維持に良い影響があるとされています。

無理せず、安全にスピードアップする3つのコツ

「速く歩く」といっても、いきなり全力で歩くのは厳禁です。関節や心臓に過度な負担をかけないよう、「ほどほどの頑張り」を意識して、安全に取り組みましょう。

1. 「インターバル速歩」を取り入れる

ずっと速く歩き続ける必要はありません。推奨されているのが、「速歩き」と「ゆっくり歩き」を交互に繰り返す方法です。

  • 速歩き(3分): 「少しきつい、ハァハァと息があがる」と感じるペース。
  • ゆっくり歩き(3分): 呼吸を整え、リラックスできるペース。

これを1セットとして、1日5セット(合計30分)、週4日以上を目安に、無理のない範囲で続けてみましょう。

2. 正しいフォームと歩幅を意識する

スピードを出すためには、姿勢が大切です。

  • 姿勢: 背筋を伸ばし、視線はやや遠くを見る。
  • 腕の振り: 肘を軽く曲げ、腕を前後に大きく振る(後ろに引くことを意識すると自然と前進力が生まれます)。
  • 歩幅: いつもより1歩分(約10cm)だけ大股を意識する。

3. 体調不良のサインを見逃さない

速歩きは負荷がかかる分、体調管理がより重要です。

  • 関節の痛みや違和感がある場合は、無理せず休むか、ゆっくり歩きに切り替えましょう。
  • 睡眠不足や疲労がたまっている時は、体力を回復させることを優先し、ウォーキングを休みましょう。

私たちは「健康のために長く歩き続ける」ことが目的です。決して他人と競争する必要はありません。今の自分にとっての「速歩き」を見つけ、無理なく、着実に健康寿命を延ばしていきましょう!